出張講座JASRACラーニングスクエア

はじめに

2024年7月24日、JASRACラーニングスクエアの20回目の出張講座が開催されました。
今回は、おとバン連続企画の第4弾（最終回）となる「イベント等における既成楽曲の演奏利用について」の内容と当日の様子をご紹介します。

1 応募者について

応募者は、全国のアマチュア音楽家を対象にした「おとなのバンド大賞」コンテストなど開催しているNPO法人おとなのバンド倶楽部（通称：おとバン）の理事で事務局長を務める戸代澤（としろざわ）さんです。

２ 講師について

今回、講師を務めるのは、野間俊彦さん（東京都北区教育委員会 教育情報化推進員）と青山（JASRAC横浜支部 副支部長）の2名です。

野間講師は、小学校の教員・校長として、長年にわたり著作権教育や情報モラル指導を実践されてこられた方です。今回の連続企画では、全体を監修するコーディネーター役を務めてくださいました。

青山はJASRAC横浜支部の副支部長で、演奏会等・社交場・BGMに関する許諾徴収に関わる業務のうち、主に演奏会違法利用者に対する法的措置の実施、利用者団体との交渉を担当しています。
今回の講義では、ライブハウスやイベント等で演奏するアマチュア音楽家の方たちに向けて、著作権の手続きを行うのは誰なのか、手続きの必要がない場合はどのような時なのかといった演奏利用に関する身近な疑問について説明を行うこととなりました。

３ 受講者について

受講者は、主におとバンの会員の皆様です。前回までの講義を聴講された方々を中心に、約20名がオンラインで参加されました。

４　当日の様子・講義の内容について

今回の講座は、「イベント等における既成楽曲の演奏利用について」をテーマに、18時30分から約70分間行われました。

今回は連続企画の最終回だったため、多くの事前質問が寄せられましたが、野間講師は「すべての質問にお答えしたい」と意気込みを語り、講義を開始しました。

青山は、次の項目に沿って講義を展開。演奏利用する場合の著作権使用料の目安や自由に演奏できるケースの例、著作権を侵害された場合の対応などを解説しました。

1　演奏権とは
2　使用料規程のしくみ（演奏等）
3　手続きの主体
4　利用の手続きが不要な場合
5　ライブハウスにおける音楽利用
6　演奏に付随した利用における手続き
7　権利侵害の発見と対応

その青山に対して野間講師が演奏者の立場になって疑問点を深堀りします。支払った使用料がその後どのように楽曲の権利者に分配されるのかといった質問を青山に投げかけていました。

終盤は質疑応答の時間。事前質問に寄せられた質問は14に上りましたが、その全てに回答。講義中に寄せられた質問にも対応し、野間講師が冒頭に語った意気込みは有言実行となりました。受講者の皆さんは著作権に関する日頃の疑問を解決することができたのではないでしょうか。

５　アンケートの結果

当日参加された受講者の皆様にはアンケートをお願いし、次のような好意的なご意見を多くいただきました。

・今回もテーマの資料と解説がとてもわかりやすく、限られた時間の中でも、集中して理解を深めることができた。
・様々な質問に丁寧に回答していただき、音楽に関わる人たちの悩みと解決方法が知ることができた。
・演奏活動の中で疑問点が出た時に相談できるシステムがあることを知れて良かった。
・JASRACの説明が分かりやすく、野間先生も親しみやすく、楽しく受講できた。

アンケートにご協力いただき、ありがとうございました。

最後に

おとなのバンド倶楽部の皆さん、そして講師の野間さん、この度は2か月間で4回にわたる連続企画でしたが、どうもありがとうございました。
出張講座JASRACラーニングスクエアでは、今後も様々な講座の開催を予定しています。

（文責：事務局員）