出張講座 JASRACラーニングスクエア

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【連続企画第1弾】おとなのバンド倶楽部主催の講座「音楽の著作権が守られる仕組みについて」が開催されました

2024年06月12日 一般向け 担当講師名:野間俊彦 JASRAC職員
【連続企画第1弾】おとなのバンド倶楽部主催の講座「音楽の著作権が守られる仕組みについて」が開催されました

はじめに

2024年6月12日、JASRACラーニングスクエアの15回目の出張講座が、特定非営利活動法人おとなのバンド倶楽部(通称:おとバン)主催の下、オンラインにて開催されました。

この講座は、おとバンが企画した「実践!音楽著作権セミナー」において、全4回の連続企画として行われた講座の第1弾です。
このようにJASRACラーニングスクエアの講座を連続して行うのは初めてです。

<連続企画の各テーマ>
第1弾 音楽の著作権が守られる仕組みについて
第2弾 インターネット上での既成楽曲の利用について
第3弾 楽曲の改変(訳詞、編曲又は替え歌)について
第4弾 イベント等における既成楽曲の演奏利用について

今回は、第1弾「音楽の著作権が守られる仕組みについて」の内容と当日の様子をご紹介します。

1 応募者について

今回の応募者は、おとなのバンド倶楽部の理事で事務局長を務める戸代澤(としろざわ)さんです。
おとバンは、アマチュア音楽、特にバンド音楽の振興のための活動を行っているNPO法人です。全国のアマチュアバンドを対象としたコンテスト「おとなのバンド大賞」を毎年開催するなど、ライブイベント事業やワークショップ事業などを通じてアマチュア音楽家を支援しています。

戸代澤さんは、コンテストやワークショップの参加者が音楽著作権に高い関心を示していることから、全国のアマチュア音楽家に著作権を学ぶ機会を提供するため、本出張講座にお申込みされたそうです。

2 講師について

今回の講座では、野間俊彦さん(東京都北区教育委員会 教育情報化推進員)と水谷(JASRAC企画部 主幹)の2名が講師を務めました。

オンラインで講義する水谷(左)と野間講師

野間講師は、長年にわたり著作権教育や情報モラル指導を実践され、小学校の校長まで務められた方です。現在は都内の小中学校を中心に、教師を対象とした ICT 活用教育に関する講演などを行っています。
今回の連続企画では、全体を監修するコーディネーター役を務めてくださいました。

水谷はJASRAC企画部の主幹で、JASRACの業務を内部分析するとともに、業務効率やサービスの向上に資する技術や考え方の情報を収集し、社内での活用に向けた企画提案を行う業務に従事しています。
今回の講義では、演奏だけでなく楽曲の創作活動も行うアマチュア音楽家の方たちに向けて、音楽の著作権管理団体の役割やJASRACの取組などについて説明を行うこととなりました。

お二人は、JASRACの会議室から講義を配信しました。

3 受講者について

受講者は、主におとバンの会員やコンテストやワークショップに参加した経験のあるアマチュア音楽家(※)の皆さんです。
おとバンのホームページやメールマガジンでこの講義に興味を持った約20名がオンラインで参加されました。

※おとバンでは、バンド音楽をはじめとする様々な音楽活動を趣味として楽しみながら純粋に愛好する人を、敬意を込めて「アマチュア音楽家」と呼んでいらっしゃるそうです。

オンライン画面上のセミナー参加者

4 当日の様子・講義の内容について

今回の講座は、「音楽の著作権が守られる仕組みについて」をテーマに、18時30分から約70分間にわたって行われました。

冒頭、野間講師が受講者の皆さんにJASRACのイメージについて問いかける場面があり、受講者からは、「具体的に何をしているかわかりにくい」、「著作権侵害にあったときに、悪いイメージから正義のイメージに変わった」など率直なコメントが寄せられていました。
野間講師は、その後の講義中も「いつでもチャットで質問をお寄せください」とアナウンスするなど、受講者との対話を大切にしながら、講義を進行されていました。

野間講師

続いて講義を行った水谷は、次の項目に沿って、音楽の印税の流れやJASRACの事業モデルについて解説。ブロックチェーンを活用したクリエイターDXプラットフォーム「KENDRIX」についても紹介し、音楽クリエイターが自らの権利を守る方法などを説明しました。

1 音楽の著作権団体の役割
2 音楽クリエイターとJASRACの関わり方
3 KENDRIXの取組
4 JASRACの生成AIと著作権の問題に関する基本的な考え方

水谷

水谷の説明に対して野間講師が質問を投げかけるなど、講師2名体制ならではの掛け合いも見られ、講義はリズム良く進んでいきました。

水谷(左)と野間講師

講義後には、受講者からあらかじめ寄せられていた質問やリアルタイムで送られたチャットに回答。質問者の意図を丁寧に確認しながら説明しているのが印象的でした。

5 アンケートの結果

当日参加された受講者の皆様にはアンケートをお願いし、次のような好意的なご感想をいただきました。

・難解ではあるが、絶対に知っておくべき内容である著作権についての講座を開催していただき、とても嬉しく思う。
・JASRACのことや新しい仕組みについて学べて良かった。今後の講座で、さらに理解を深めたい。
・とても勉強になり、著作権について理解を深めることができた。

一方で、「講義内容がJASRACの紹介のように感じられ、テーマとの結びつきがわからなかった」といったご意見も寄せられました。

皆様からの貴重なご意見をもとに、より良い講座を提供できるよう努めてまいります。アンケートにご協力いただき、ありがとうございました。

最後に

おとなのバンド倶楽部の皆さん、そして講師の野間さん、この度はありがとうございました。
次回の開催レポートもお楽しみに!

(文責:事務局員)

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