出張講座 JASRACラーニングスクエア

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佐久市立中央図書館主催の講座「GIGAスクール構想と著作権法」が開催されました

2025年12月03日 学校向け 担当講師名:小熊 良一
佐久市立中央図書館主催の講座「GIGAスクール構想と著作権法」が開催されました

はじめに

2025年12月3日、JASRACラーニングスクエアの出張講座が、長野県佐久市の佐久市立中央図書館で開催されました。その内容と当日の様子をご紹介します。

1 応募者について

今回の応募者は、佐久市立中央図書館職員の矢野さんです。
佐久市立中央図書館では、市内小中学校の図書館司書と図書館職員が交流し、学びを深めることを目的として、さまざまなテーマで研修会を開催しています。矢野さんは、この研修の中で、GIGAスクール構想の推進に伴い関心が高まっている著作権をテーマとする講座を企画し、ラーニングスクエアに応募されました。

佐久市立中央図書館

2 講師について

今回の講師は、群馬大学共同教育学部の小熊良一准教授です。
小熊准教授は、群馬内の公立中学校で技術・家庭科の教員として勤務した後、群馬県教育委員会の指導主事となり、その間に著作権法第35条の改正に携わりました。現在は大学で教鞭をとる傍ら、文化庁の教職員著作権講習会や「教育著作権エヴァンジェリスト育成事業(※)」の講師を務めるなど、著作権の教育と啓発に努めています。

※一般社団法人ICT CONNECT21(教育機関のデジタル化を推進する官民連携の団体)による教育現場での適切な著作物の利用推進等に資する人材育成を目的とした事業

講義をする小熊講師

3 受講者について

受講者は、佐久市内の小中学校の図書館司書及び佐久市立中央図書館の職員、計22名です。司書の皆さんはそれぞれの学校での勤務を終えてから会場で研修を受講しました。

4 当日の様子・講義の内容について

当日は「GIGAスクール構想と著作権法」と題して、午後2時から100分にわたって行われました。

小熊准教授はまず、長野県のGIGAスクール構想の概要と現状を説明。ICT活用の推進により学校業務の効率化が進む一方で、現場の司書や職員の間には著作権を含む情報モラルへの認識に格差が生じていると指摘し、講座を通じてその格差を埋めていきたいと述べました。
そして、准教授自身のエピソードとして、書籍を執筆・出版した経験から著作物を生み出す苦労を実感し、著作物を保護することの大切さを強く感じたことを紹介。「皆がルールに則って著作物を利用することが文化の発展につながる」と、著作権制度の目的をわかりやすく説明しました。

続いて、数人のグループで著作権に関する日頃の疑問を出し合い、それを発表するグループディスカッションが行われ、「書店向けの販促コンテンツを学校図書館で使用してよいか」「生徒が作成した図書紹介文を卒業後も利用してよいか」といった疑問が次々と挙げられました。
小熊准教授はこれらに対し、迷う場合は相手に確認するようアドバイスし、「著作権で大事なのは法的に白か黒かではなく、相手がどう感じるか。創作した人の不利益にならないかを考えることがトラブル防止につながる」と考え方を示しました。

グループディスカッションの様子

このほか、各自が絵を描き、それを人に見せたいか、また他の人はどう感じているかを考えるワークショップを行い、受講者は他人の気持ちを推測することの難しさを体感。著作物を利用する際には、作った人の意思を確認することが大切であることを学びました。

最後に小熊准教授は生成AIに触れ、プロンプトを使って授業で役立つワークシートを効率的に作成できることを紹介。生成AIの利用に不安を感じる人でも、既存の著作物に似せて作るような指示を避けるなど、基本的な著作権のルールを理解していれば問題なく活用できる、と説明しました。著作権を知り、生成AIを正しく利用することで業務の軽減にもつながるとメッセージを送り、講座を締めくくりました。

生成AIの使い方を紹介する小熊講師

5 アンケートの結果

当日参加された受講者の皆さまにはアンケートをお願いし、次のような好意的なご意見を多数いただきました。

・学校に関わる著作権について、具体例で説明していただき理解が深まった。
・著作権について日頃疑問に思っていたことへの考え方や、実務での生成AIの使い方を知ることができた。
・専門家の話が聞けて、著作権の見方が少し変わったように思う。まだ不安に思う部分もあるが、だからこそ、このような研修に積極的に参加して、新しい情報を取り入れていきたい。

最後に

ご応募いただいた矢野さん、会場の運営をしてくださった佐久市立中央図書館の皆さま、そして受講者の皆さま、この度はありがとうございました。
出張講座JASRACラーニングスクエアでは、今後も様々な講座の開催を予定しています。

(文責:事務局員)

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