寄付講座 JASRACキャンパス

寄付講座JASRACキャンパス

昭和音楽大学・昭和音楽大学短期大学部(神奈川県川崎市)で JASRAC寄付講座「ミュージックライツ・マネジメント」が開講されます

2026年04月07日
昭和音楽大学・昭和音楽大学短期大学部(神奈川県川崎市)で JASRAC寄付講座「ミュージックライツ・マネジメント」が開講されます

 2026年9月に、昭和音楽大学・昭和音楽大学短期大学部(神奈川県川崎市)でJASRAC寄付講座「ミュージックライツ・マネジメント」が開講されます。この講座は公募型寄付講座「JASRACキャンパス」の2024年度募集に採択されたものです。
 開講の準備を進める吉原潤准教授(音楽芸術運営学科アートマネジメントコース)に、応募の背景や音楽大学ならではの取組みについて伺いました。

――「JASRACキャンパス」として音楽大学で寄付講座が開設されるのは初めてとなります。応募に至った理由についてお聞かせください。

 本学の学生は、演奏家やクリエイター、音楽指導者など、幅広い“音楽の道”で活躍することを目指しています。日々の授業や練習では、どうしても演奏技術や表現力の向上に時間を割きがちですが、実際に音楽で生きていくためには、技術以外にも身につけるべきことが多くあります。そのため、本学ではキャリアセンターを設置し、将来の進路相談やキャリア形成に関するサポートを行うなど、学生の成長を多面的に支えています。
 身につけるべきことの中でも特に重要なのが、著作権をはじめとする権利の知識です。音楽活動においては、権利者として自分の作品を守り、収益化する場面がある一方で、利用者として他者の作品を扱うこともたくさんあります。著作権への理解は、音楽活動を継続するために不可欠な素養だと考えています。
 著作権について学ぶのであれば、著作権分野で中核を担うJASRACと協働できることは大学としても心強いと感じて応募しました。

校舎入口に立つ創立者・下八川圭祐の像

―――応募にあたっての大学内での反応はいかがでしたか。

 本学では、学生が将来の目標に向けて実践的に学べる環境づくりを大切にしています。そのため、寄付講座や外部機関と連携した授業など、学内外をつなぐ取組みには、もともと前向きに取り組んできました。
 こうした背景もあり、JASRACが寄付講座を開設する大学を募集していると知った際にも、学内に特段の抵抗感はなく、自然に受け入れられた印象です。本学としても、これまでの取組みをさらに発展させられる機会と捉えて、応募を決めました。

――「JASRACキャンパス」のどのような点に魅力を感じましたか?

 大きかったのは、講座の実施運営に必要な実費を支援してもらえるという点です。
 普段利用することが多い公的な補助金制度は、予め金額が決められているなど、必要な費用が十分に賄えない場合があります。一方で、JASARCキャンパスでは必要経費を積算した金額を寄付してもらえるため、やりたいことを実現できる点がありがたいと感じました。
 また、募集の翌々年度(2026年度)に講座を開講しても良いとされていたことも応募する後押しとなりました(※)。採択されて翌年度すぐに新規開講する必要があるとなると、学内の手続きに要する期間を考えると現実的には応募は難しかったかもしれません。

※「JASRACキャンパス」では、募集年度の翌年度開講だけでなく、翌々年度開講分の講座も対象に応募を受け付けている。昭和音楽大学・昭和音楽大学短期大学部を採択した2024年度の募集では、2025年度と2026年度に開講する講座を募集対象としていた。

吉原准教授

――9月の開講に向けて、どのような講座の構成・内容にすることを意識されていますか?

 本学には、クラシック演奏から作曲、ジャズ、ロック、ミュージカル、バレエまで多彩なコースが存在し、2027年度には新学部(芸術工学部・設置認可申請中)も開設予定です。こうした多様な学生にも共通して必要なのが著作権の基礎的な理解です。著作権を含む芸術関連の法律についての専門的な科目はすでに開講されていますので、こちらの講座は大学1年生からでも理解できる平易な内容の科目というのがコンセプトです。
 そこで、どの学生にとっても将来役に立つ知識を幅広く身につけられる講座にすることを意識して企画しました。音楽ビジネスの仕組みのほか、プロモーションやマーケティング、さらにファンダムエコノミーなど実践的なテーマを扱いながら、それらを実行する上で前提となる著作権の基本的な知識や考え方についてもしっかりと学べる構成にしたいと考えています。

――最後に、この講座を通じて学生にはどのような力を身につけ、どのように社会で活躍してほしいとお考えですか?

 学生が将来も音楽活動を持続させていくためには、著作権の正しい理解が欠かせません。自分の権利を守りながらセルフプロデュースしたり、リサイタルなどで音楽を演奏する際には必要な手続を正しく行えるようになったりすることが重要です。
 今回の講座で得たものが、将来、そのとき必要な知識を手に入れるためのきっかけとして学生一人ひとりの中に残るといいなと思っています。それが持続的な音楽活動の後押しにつながることを期待しています。

シンボルマークを背に

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 寄付講座を通じて未来を切り拓く――昭和音楽大学・昭和音楽大学短期大学部で2026年9月に開講予定の「ミュージックライツ・マネジメント」は、学生が将来、音楽の道を歩むとき、「あのときの講義が役に立ったな」と思い出すような、そんな“長く効く学び”を届ける音楽大学ならではの取組みです。

 JASRACでは、寄付講座を通じて教育・研究を支援し、音楽文化や著作権が尊重される社会の実現を目指しています。ぜひ多くの大学にご関心をお寄せいただければ幸いです。