寄付講座 JASRACキャンパス

寄付講座JASRACキャンパス

福島大学(福島県福島市)でJASRAC寄付講座 「知的財産の基礎知識」が開講されました。

2026年01月14日
福島大学(福島県福島市)でJASRAC寄付講座 「知的財産の基礎知識」が開講されました。

2025年10月7日、福島大学においてJASRAC寄付講座「知的財産の基礎知識」が開講されました。この講座は公募型寄付講座「JASRACキャンパス」の2024年度募集に採択され、JASRACの寄付により設置されたものです。

同大学の地域未来デザインセンターで産学官連携教員を務め、この寄付講座を担当する横島善子先生に、講座の狙いや学生への期待などについて話を伺いました。

―「寄付講座JASRACキャンパス」は昨年度に募集を開始しました。募集を知った時はどのような印象を持たれましたか―

本学では、2019年度から全学類の学生(2年生~4年生)を対象に、基盤教育科目として「知的財産の基礎知識」を開講しています。SNSや生成AIが話題となる昨今の情勢もあり、学生は知財の中でも特に著作権に強く興味を持っていると感じていました。寄付をいただくことができれば、著作権を中心にさらに充実した講義を展開できるのではないかと期待を持ちました。
また、「登録講師のキャスティング」の制度があり、JASRACに講師を手配してもらえる点にも大きな魅力を感じました。自分では依頼が難しい研究者や実務家に講義をお願いできるのは、JASRACキャンパスならではの大きなメリットだと感じています。

―講座企画を検討するに当たり、どのようなことを意識・工夫されましたか―

文系・理系を問わず全学類の学生を対象とするため、条文を解説するような授業とはせずに、学生が能動的に学べる内容にすることを意識しました。
また、「登録講師のキャスティング」のメリットを生かして、音楽クリエイターや著作権管理の最前線に立つ方による“権利者の視点に立った”講義や、著作権教育を専門とする先生によるワークショップ形式の講義を実施したいと考えました。これまではどうしても私が講義を行う座学が中心でしたので、学生により理解を深めてもらうための新しい視点を提供できればいいなと思いながら企画しました。

講義の風景

(注)
2025年度の寄付講座では、次の3名のJASRAC登録講師が講義を行いました。
・前田たかひろ氏(作詞家)
「クリエイターから見た音楽著作権」
・君塚陽介氏(公益社団法人日本芸能実演家団体協議会)
 「実演家の権利と諸課題について」
・芳賀高洋氏(岐阜聖徳学園大学DX推進センター長・教育学部教授)
 「著作権法に関するワークショップ」

講義を行う前田たかひろ氏

―JASRACキャンパスは、寄付金が講座実施のための実費であるという点も特徴です。予算の策定に当たって苦労された点や意識されたことがあれば教えてください―

私はURA(University Research Administrator)として、補助金や助成金などの外部資金の申請支援業務なども行っているため、実費を積み上げて必要な金額を算出して申請するということには慣れていました。必要な経費を支援していただけるのであれば、それはありがたいことだと思います。
一方で、複数年にわたって講座を設置するとなると、すべてが計画通りに進むとは限りませんので、使途については柔軟に認めてもらえるとさらに助かるというのが本音でしょうか(笑)。

―最後に、この講座を通じて、学生にどのような力を身につけてほしいと考えていますか。また、その力を活かしてどのように社会で活躍してほしいとお考えですか―

日常生活では、私的利用や権利制限規定の範囲で、許諾を得ること無く他人の著作物を利用することが当たり前になっている学生も多いと想像します。だからこそ、この講座を通じて、まずは、他人の著作物と、その著作者、著作権者を尊重する意識を持っていただけたらと思います。その上で、著作権制度に関して、きちんとした基礎的知識を身につけてくれることを願っています。

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寄付講座を通じて未来を切り拓く――福島大学で開講された「知的財産の基礎知識」は、著作物の利用者としての知識を身につけるだけでなく、著作者・著作権者としての視点も学ぶことで、知的財産を多角的に理解する人材を育成することを目指す取り組みです。

JASRACでは、寄付講座を通じて教育機関における著作権の教育・研究を支援し、音楽文化や著作権が尊重される社会の実現を目指しています。ぜひ多くの大学にご関心をお寄せいただければ幸いです。

(文責:事務局員)